森岡 毅さん著”苦しかった時の話をしようか”を読みました。
ご存知の方も多いかも知れませんが、
著者の森岡 毅さんはあのUSJを劇的に復活させた有名なマーケターの方です。
”この世界は残酷である。それでも君は自分で選ぶ事ができる。その選択肢=希望である”
サラリーマンの世界は残酷で厳しく苦しい世界。
そんな世界をこれから人生を歩んで行く娘さんへ宛てた、キャリア形成の為の虎の巻となる本です。
大切なのは”自分の強みを知って、その強みで戦う事”
INDEX
こんな人におすすめ
- 毎日の仕事に苦しみ悩んでいる方
- 人生、キャリアに悩んでいるビジネスマン
- 就活時期、転職を考えている方
あらすじ
人はどういう時に最も苦しいのか?
人が最も苦しいのは、自己評価が極端に低くなっている時。
自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれた時。
自分の価値を強く疑う時、人は臆病になり行動出来なくなる。
本書では、森岡さんのP&G時代の非常に重い苦労話をもとに書かれてあります。
私も適応障害の診断を受けたのですが、まさにこの自分への劣等感や仕事への恐怖心に直面しました。
「今日の自分は何をどう学んで昨日よりも賢くなったのか」
「できない自分」ではなく「成長する自分」として、自分自身を大いに認めてあげる
貪欲に学ぶ姿勢と、数年に満たない「時間」がきっと解決してくれる。
自分が信じられないものを、人に信じさせるとき
サラリーマンである以上は「後ろ向きな仕事」は避けられない
これはビジネスマンの方々は、経験があると思います。
本書でも森岡さんの実体験に基づいて書かれております。
無力なサラリーマンでなく有力なサラリーマンになるためにはどうした良いか。
自問自答の日々が綴られております。
- 信念と行動の一致の大切さ
- 結果を出さないと誰も守れない
”周囲を、仲間たちを、勝利に連れて行ける人間でありたい
そのために必要な事は職能(スキル・強み)だ!”
どうやって切り開いていくのか
成功は必ず人の強みによって生み出されるのであって、決して弱みからは生まれない
本書では、自分自身の強み(成功を生み出す宝物)を見つけ、目標達成のために勝筋を考える
森岡さんのマーケターとしての知見やノウハウが、凄まじい熱量で綴られています。
パースペクティブ(本人が認識できる世界)を広げ、世の中の構造・本質を知り自分に合った”苦労”を選択する。
”苦労”を選択する。とい一言に、世の中を生きる厳しさと、選択という希望がある事を重く感じました。
本書にはそんな世の中に立ち向かう為のマーケター森岡さんならではの具体的な術を綴ってあります。
詳しくは、ぜひ本を手にとって読んで下さい。
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自分自身の強みを知る
- 自分をマーケティングして”My Brand”を設計
自分自身の強みを知る
仮設でも良いのでまずは”目的”を立てる
具体的な”こと”からでなく”どんな状態”であればハッピーだろうかという発想をする。
10年後、20年後、どういう状態ならハッピーなのだろうか?
目的に向かって戦略を立てる
”戦略”=己の「資源」をどう認識するか。
資源とはすなわち”強み”だ
⇨本書ではその”強み”を見つけるフレームワークが具体的に記載されている。
自分自身の特徴 × 職能の傾向
これを見出す画期的なエクササイズである。
まずは己を知り、自分の特徴を活かせるたくさんの正解から1つの職能を選び、
その職能を積める戦場へ進む
自分をマーケティングして”My Brand”を設計
自分の”強み”を社会に与える「意味」「価値」に昇華し”便益(ベネフィット)”を提供
本書では、マーケティングの手法で自分を1つのブランドとして設計する手法として
「ブランド・エクイティー・ピラミッド」という手法が紹介されています。
WHO(誰に伝えるか)→WHAT(何を伝えるか)→HOW(どう伝えるか)
詳細はぜひ本書を手に取って欲しい。
・WHO(誰に伝えるか)
”ターゲット”を設定。シチュエーションごとに具体的に設定する事が大切である。
「新卒入社時」・・・自分の評価に直接的に影響を強く与える人(上司やその上司など)がそれに当たるだろう。
・WHAT(何を伝えるか)
ブランドの”価値”を規定。購買者がそのブランドを買う本質的な理由、すなわち”便益(ベネフィット)”である。
「USJのチケットを買う人」・・・アトラクションやキャラクターに会う事でなく、それらを体験した際のワクワク・ドキドキする”感動”にお金を払っている。
「就活時など」・・・社交的で明るく話好きの人なら”誰とでもすぐ仲良くなれる”などであろう。
・HOW(どう伝えるか)
便益を提供する為の手段である。USJのハリー・ポッターなどもHOWになる。
「就活時など」・・・リーダーシップに優れる人を売りにしている人は”困難な状況でも人のモティベーションを上げることが得意”などであろう。特に具体的な根拠(実績など)を証明する事が大事である。
まとめ
世間という厳しく苦しい荒波に立ち向かい切り開くのに一番大切なのは”自分の強み”であり、それを知り、それで戦うことである。